日本・ポーランド 国交樹立100周年記念事業
「藝展―GEI-TEN―」
【国内展】京都 Kyoto 2018年11月30日〜12月2日・12月4日〜12月6日
【海外展】ポーランド・ワルシャワ Warsaw,Poland 2019年4月8日〜4月21日
主催 : 藝展実行委員会、ワルシャワ国立ヴィラヌフ・ポスター美術館
運営 : 株式会社 クオリアート
協力:音羽山 清水寺
後援 : 在ポーランド日本国大使館、京都府、京都市、京都市観光協会
《海外展》
国交樹立100周年を記念し、国立美術館での展覧会を開催
会期:2019年4月8日(月)−4月21日(日)
会場:ワルシャワ国立ヴィラヌフ・ポスター美術館(ポーランド・ワルシャワ)
ヨーロッパ中部、バルト海の南岸に面するポーランド共和国。日本とポーランド間では、両国民の互いの文化に対する関心が高く、同国は日本語教育も活発に行なわれるほど親日国として知られています。その両国がこの度、日本・ポーランド国交樹立100周年を迎えたことを記念して、ユネスコ世界文化遺産の清水寺を舞台に開催した美術展覧会「藝展」の海外展を「日本・ポーランド国交樹立100周年記念事業」として、ワルシャワ国立美術館の分館であるヴィラヌフ・ポスター美術館にて開催し、盛況の裡に終了いたしました。
日本側として株式会社クオリアート、ポーランド側はヴィラヌフ・ポスター美術館での共催事業として行ない、展示室には熱意を込めて生み出された芸術作品、日本画16点、洋画57点、彫塑・工芸64点、写真6点、書道26点の全169点を展示。連日多くの方にご来場いただくことが出来ました。
ヴィラヌフ・ポスター美術館は、首都ワルシャワ市内の、17世紀末にポーランド王が建てたヴィラヌフ宮殿に隣接して1968年に創設。同館は近年1966年に開催された世界初の国際ポスタービエンナーレの会場となっています。第1回展より日本のアーティストが栄冠を得るなど、両国の文化交流史上の記念碑的な施設でもあります。
さらに今回、「日本・ポーランド国交樹立100周年公式ロゴマーク」を手掛け、近年PUMAとのコラボレーションでも知られる著名なグラフィック&ファッションデザイナーであるミハウ・ウォイェフスキ氏が、「藝展」の海外展メインデザインを手掛けてくださいました。
展覧会初日にあたる4月8日(月)のオープニング・セレモニーでは、法螺貝奏者の松原宏幸氏が美術館中に音色を響かせ、書家の詠月先生が見事な《愛》という文字を揮毫する書道パフォーマンスで会場を沸かせセレモニーがスタートしました。
まず会場である美術館館長のマリアス・クノロウスキ氏より、日本でもポーランドのポスター展を実施する一方、ワルシャワ国立美術館と協力して日本の伝統美術品の展示を行なうなど、日本との絆を強く感じている事を述べられ、この度の本展の開催を歓迎いただきました。
日本側の主催者を代表して、藝展実行委員長の櫛田英俊からは、本展によって日本とポーランドがより親密に互いの文化を理解することに至れば、またそのことが世界平和に通じ、芸術の使命が本当の意味で達成されると述べ挨拶としました。
次にご列席いただいたご来賓のご紹介があり、ご来賓を代表して在ポーランド日本国大使館特命全大使の川田司氏よりお言葉頂戴。これだけ多くの日本人アーティストによる作品がワルシャワで展示されたことはあまり前例がなく、本展をきっかけに多くの文化交流が起こることを祈念されました。
最後にワルシャワ国立美術館館長のイェジ・ミジョウェク氏からは、日本の芸術は人の心を動かすものであるとして、国立美術館でも日本の作品をポーランドの人々に見せる機会を作りたい、と語っていただきました。
《国内展》
清水寺 古と優艶の書画展 第25回特別展として
「藝展―GEI-TEN―」を開催
会期:2018年11月30日(金)~12月2日(日)
2018年12月4日(火)~12月6日(木)
会場:音羽山 清水寺 圓通殿(京都)
墨芸術の魅力を展覧し続けてきた「清水寺 古と優艶の書画展」の25回特別展として、書芸術に限らず、日本のあらゆる芸術文化の魅力を世界に発信する展覧会を装いも新たに開催しました。
1994年の「平安建都1200年」より、24年間という長きにわたって毎年、京都の古刹、音羽山 清水寺にて墨芸術の魅力を展覧し続けてきた「清水寺 古と優艶の書画展」。
折しも、日本文化の振興、普及、保存活動等を行なう文化庁の京都への移転が発表され、同地が今後ますます芸術による国際交流の舞台となることが期待されているなか、25回という節目を迎える同展を、書芸術に限らず、現代の精鋭作家による日本のあらゆる芸術文化の魅力を世界に発信する「藝展 ―GEI-TEN―」として装いも新たに開催いたしました。
日本・ポーランド国交樹立100周年の認定事業として、ユネスコ世界文化遺産に登録されている京都の清水寺とポーランドのヴィラヌフ宮殿併設国立美術館で開催する運びとなった本展。国内展の会場となった清水寺 圓通殿には、日本画、洋画、彫刻、工芸、書道など幅広い表現で魅せる作品が一堂に会しました。
また、清水寺住職・森清範貫主による「今年の漢字一字《北》(2017年)」や、2018年NHK大河ドラマ「西郷どん」にも登場した月照上人の作品《唯心弥陀》、昭和の名僧・大西良慶和上の《大道通長安》など歴代の清水寺住職の格調高い書が特別に展示されました。
清水寺は “清水の舞台”で知られる本堂をはじめ、国宝や重要文化財の堂塔など随所に見所があり、なかでも紅葉に美しく彩られた音羽山に抱かれる風光明媚な景色は、国内外からの参詣者に高い人気を誇っています。会期を通して訪れた多くの方々が、歴史的な名所に集まった芸術的な表現の数々に伝統と革新を併せて感じ取り、心から作品鑑賞を楽しんでいる様子でした。
1日と4日の2回にわたって開催されたレセプションは、両日120名を超える参加者で賑わいました。清水寺住職の森清範貫主が登壇し、日頃から芸術に勤しんで、日本の心の文化を形として表現し、それを伝えていくという文化的な努力をされている出展者に、厚い敬意を表したほか、1日にはポーランド・日本文化センターの代表取締役ミロスワフ・ブワシチャック氏がご来場。国交樹立100周年を祝うとても重要な文化イベントの一つとして、本展が両国の文化交流の発展に貢献し、友好の新しい懸け橋となってほしいとお話しいただきました。特別プログラムとして京都の舞妓さんによる可憐な舞も披露され、芸術と日本文化に触れ、人々が交流を果たす貴重な機会となりました。
盛況のうちに幕を下ろした本展は、この後、2019年4月にポーランドへと巡回される予定です。