創造者たち 発刊記念展覧会

会期:2019年5月1(水)~5月6日(月)
時間:10:00~18:00
   ※初日は13:00から、最終日は13:00まで
会場:金沢21世紀美術館 市民ギャラリーB
   (石川県金沢市広坂1-2-1)
運営:株式会社クオリアート
入場:無料

平成28(2016)年8月8日、明仁天皇が「象徴としてのお務め」について、自身のお気持ちを国民に向けて発表され、退位のご意向が示されました。平成の2文字がその役目を終えることとなり、平成31(2019)年4月1日、新元号が発表され、今夏、皇太子殿下のご即位をもって元号は「令和」となりました。この新元号が、史上初めて中国の古典から脱し、日本の文化的な遺産であり国書の『万葉集』を典拠とされた事は、芸術に携わるものとして大変親しみ深く感じます。

645年の「大化」より続く元号。明治時代、天皇一代でひとつとする「一世一元」が法制度化されてから、元号は今上天皇の象徴であり、私たち国民にとっては生きた時代の名称でもありました。令和元年を迎え、日本国と国民が新たな時代を踏み出す今、本プロジェクトは「平成時代」を振り返り、芸術が及ぼした影響について考察するものです。

「平成」は中国の古典からの典拠で「国の内外にも天地にも平和が達成される」という意味が込められていましたが、それまでの時代同様、31年という平成時代にも、貧困や争い、事件が絶えず、未曾有の災害に見舞われるなど、平和の達成はなされませんでした。しかしそうした中でも、文化芸術は様々なかたちで人々の心に寄り添い、笑顔や感動、時には生きる活力を与えて来たと言えるでしょう。

本展では平成時代を彩った現代活躍中のアーティストによる多彩な作品を展示。パネル展示として社会の主な出来事を記した年表で同時代をご紹介します。文化を育み、自然の美しさを愛でる平和の日々をその文字に込めた「令和」という時代がはじまりました。この長い道を歩むにあたり、まずは平成時代の文化芸術を知る次の時代の道しるべの一つとして、本展をご高覧いただければ幸いです。