永遠の朋友展 
~台湾・日本をつなぐ芸術の絆~

【国内展】仙台 Seindai 2014/4/12-15
【海外展】台湾 Taiwan 2014/5/30-6/3

《海外展》
台湾のランドマークに、日台のアーティストの傑作を展示

会期:2014年5月30日(金)~6月3日(火)
会場:國立中正紀念堂(台湾)

蒋介石を奉る御堂として建設された國立中正紀念堂は、総統府にあった蒋介石のオフィスが移築され当時の様子を垣間見ることができるなど、台湾でも人気の施設です。初夏の気候も心地よくたくさんの観光客で賑わうなか、台湾のランドマークとも言えるこの國立中正紀念堂を会場に、日台のアーティストの作品を一堂に集めた展覧会を開催しました。

5月29日は本展の開催記念イベントとして台湾の十分を訪れ、台湾大地震と東日本大地震の慰霊のため、日本人アーティスト、そして台湾人アーティスト、地元の小学生が一丸となり思い思いのメッセージや絵を描いた天灯を約40機作成し、十分の空高く放ちました。

翌日、國立中正紀念堂内で行なわれた開催記念セレモニーでは、日本よりはるばる駆けつけた出展アーティストたちを、台湾民族音楽が熱烈にお出迎え。台湾メディアが取材するなか、テープカットを行ない、永遠の朋友展は華々しく幕を開けました。

展覧会場は大勢の来場者で賑わい、台湾の風習に倣って茶席を設けるなど、中華風な雰囲気に包まれていました。歴史的名所であり台湾観光の目玉でもあるため、一般観光客も多く、世界各国の人に出展作品を鑑賞いただきました。

その後、世界三大博物館の一つ國立故宮博物院内で異例の式典が実施されることとなり、日本アーティストでは初となる「國立故宮博物院国際正会員」の正会員証が、院長・馮明珠氏より授与されました。
夕刻からは國立故宮博物院敷地内に建つ故宮晶華でレセプション・
パーティーが行なわれました。國立故宮博物院の名品を模した料理で食欲を満たし、一新女子國楽団の演奏では心を癒しました。

また4月に開催した、仙台展の模様を映像で紹介し、各ご来賓のご挨拶ののち、仙台市から台湾のアーティストへ寄付に対する感謝状の贈呈を経て、日本と台湾の代表作家による乾杯の発声とともにレセプション・パーティーはスタート。

渡航したアーティストの誕生日をサプライズで祝い盛り上がるなか、台湾人歌手・故テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」を台湾で有名な歌手のチン氏が歌い、最後は全ての参加者が「昴」を合唱。

もともと親交の篤い日本と台湾でしたが、本展をきっかけにして、さらに強固な絆を結ぶことが叶いました。

《国内展》
日本と台湾のアーティスト約200名の傑作が集結

会期:2014年4月12日(土)~4月15日(火)
会場:せんだいメディアテーク・ギャラリー4200(宮城)

本展の会場は、杜の都・仙台市都心部にそびえる文化施設、せんだいメディアテークです。春の花見シーズンで国内外より多くの人が訪れ賑わうなか、本展は開催となりました。

4月12日(土)に行なわれたオープニングでは、六郷すずめっこの皆様がお祝いの踊り「すずめ踊り」を披露。そして、仙台・宮城観光PRキャラクター「むすび丸」も会場に駆けつけ、この日のために来場した日本と台湾のアーティストを歓迎し、大いに盛り上がるなか開幕いたしました。また開催を記念して、日本の代表書家が「感謝 台湾」と揮毫すれば台湾の書家が「謝謝 日本」と揮毫を行ない、書道パーフォーマンスを通じて両国の想いを交換し、感動的な幕開けとなりました。

世界的に権威ある建築の賞を多く受賞し、1000㎡を超えるせんだいメディアテークの広くモダンな展示空間で、個性溢れる日本と台湾の美の競演は、来場者に友好への感謝の想いと、多くの感動をもたらしました。

また展覧会場内で数々の台湾の文化を伝えるワークショップを実施。台湾アーティストたちが講師となり縁起の良い「福」や「春夏秋冬」の字を書くブースや、双喜字と呼ばれ幸せの象徴である「囍」や季節を感じる「春」の文字の切り絵などを開講するなど、老若男女、多くのご来場者が時間を忘れて楽しみました。
午後からは広瀬川の宮沢緑地公園へ場所を移し、特別イベント「灯ろう流し」を実施いたしました。仙台で伝統ある灯ろう流しについて、住職よりお話を伺い、読経のあと、厳かに灯ろうを流しました。

同日夕刻より、仙台が誇る老舗、江陽グランドホテルの孔雀の間にて本展の開催を記念して、「日本・台湾交流パーティー」が行なわれました。ご来賓には広瀬川灯ろう流し大会会長をはじめ、宮城県台湾婦女会会長や、仙台市市民局の面々がお越しくださり、鏡割りでレセプション・パーティーは開始。歓迎の演目として仙台市を拠点に活動する創作和太鼓グループ・加茂綱村太鼓の公演。また指南を得て会場一体となったすずめ踊りなど、賑やかで心温まる時間が流れました。

互いに凄惨な災害を体験し、痛みを分け合うように絆を結んだ日本と台湾でしたが、本展ではアートが持つ力を原動力に、明るい未来へ向けて、新たな交流を図ることができました。